PV系動画はダンス時の顔の表情のバリエーションが足りなくなってきた感じ。

もうあちこちで指摘されてるけど。


(…ぐだぐだ書いたら気がついたら長文でした。)

昔はそれどころではなかった

以前は、ダンス時のキャラの表情について厳しい見方はあまりなかった気がする。
というのも、ダンスは限られた公式ダンスを切り張りするしかなく、背景に至ってはキャラの切り抜き技術が発展するまでスタジオステージしか選べなかった。
動画製作者であるPたちがこういったキャラの動きや背景といった大きな要素についての不自由と戦っていた時代には、キャラの表情の部分まで文句をつける人はあんまり居なかった。


もちろんそうは言っても、ガチ欝曲を背景に半笑いのアイドルを躍らせるような極端な動画は当時でも違和感があった(そういうネタならいいけど)。
だからPたちも当時からいろいろなトライをしていた。
できるだけ原曲に近い表情のダンスをひっぱってきたり、それが無理ならダンスそのもので感情を表現させてみたり、カメラ:ロングで顔を見えにくくしてみたり、実写映像と組み合わせてシャウト等の激しい部分を実写側に任せたり、あるいは必要な場面だけコミュから引っ張ったりイラストにしたり、しまいには動画の顔の部分だけ一枚一枚書き換えて新しい表情を作ったり…


でも、やっぱりそういった取り組みはあくまで「やれたらやる」範囲の話でしかなかった。
「顔」という、映像的には非常に狭い範囲をあれこれいじるより、キャラの衣装や、ダンスや、背景や、そもそも画面構成自体といったより広い範囲をいじったほうが、費用対効果が高かったからだ。

PVのクオリティは上がった

ブルーバックステージ解禁(いわゆる765command発覚)以後、あらゆるダンス切り抜きが可能になり、そこに以前から発展し続けてきた(あるいはプロレベルのPが元々有していた)演出や技術が合流したことで、トップクラスのアイマスPVはもう、人間が出演している一般のPVのクオリティと変わらなくなりつつある…ような気がする。
逆に言うと、一般のPVとの違いは、そこに登場しているのが実際の人間か、アイマスキャラかの違いでしかなくなった。

残った課題

そこで最初の話に戻る。
本物のPVと見まごうほどのハイクオリティな作品が出るほど、(俺の目には)まさに今言った「人間とアイマスキャラの違い」が気になるようになった。
簡単に言うと、後者はやっぱり、お人形さんなのだ。
特に上で書いたような明らかに公式曲に無い雰囲気の曲を使うとき、背景や演出やダンスが曲にマッチすればするほど、その薄笑いの顔が気になる。
気になる。
俺だけ?
いや、もちろん普通にマッチしてていい感じのPVもたくさんあるですよ。
でも!有名なアレとかコレとかですら!
アイドルはなんか目の焦点あってない半笑いダンスなんですよ!
アレちょっと怖いんだよ!


…どう見ても見る側が一方的にハードルを上げてるだけです。
すみません。

で?

そこまでいくとガタガタ文句言う前に一からデータ起こしちゃう3D職人最高!って話になっちゃうんですがそういう話で〆るのは嫌だなあ。
ええと。どうしよう。


バンナムさんは今後もっと色んな表情を出したダンスを配信してくださいませ。なんか絶叫してるのとか。怒ってるのとか。

余談:ここまで書いてちょっと思い出したこと

ボカロ界隈を見てると、あそこはキャラといったらイラストか3Dがデフォなので、どいつもこいつも無駄に表情がいいです。
MikuMikuDanceに至っては眉毛の動き一つから設定し放題だし、キャラの動作もいくらでも他からパクれるし…MMDアイマスのダンスをトレースした動画を見ましたが、複数の元ネタがあるダンスを非常になめらかにつないでいたので、ちょっと感動しました。
今後はミクなどのボカロキャラにこだわらない「素体」みたいなのが出てくんのかなあとか思うと、色々むらむらします。